「スタッフのコラム」を更新しました!(R6.1.9)

◯ 初売りセールは本当にお得?

 

新年になると『初売りセール』という言葉をよく耳にします。お店には開店前にも関わらず多くの人が並んでいますし、通販サイトでは、福袋や数量限定の商品がすぐに売り切れになるなど、初売りセールで買い物をする人は多いようです。実際にこのようなセールでは、欲しかったものを安く手に入れるチャンスではあるのですが、つい買いすぎてしまい予算オーバー、ということもあります。

私たちは、期間限定などの宣伝文句を見ると、その商品に魅力を感じてより価値があると思う傾向があるようです。このような現象を『希少性バイアス』と呼んでいます。先程挙げた初売りセールもそうですが、残りあと◯個などの限定された物を見ると私たちは希少性を感じて、「買わないともったいない!」という損失回避の心理が働くようです。普段、それほど欲しくない商品でも「売り切れ続出!」と言われると、かえって欲しくなることがあるのではないでしょうか。

 そもそも、希少性に価値を感じるのはなぜでしょうか。それは、希少性が高いと、二度とそれを手に入れられないと感じるからです。私たちは手に入れる自由が奪われると、それを解消しようとして「なんとしても手に入れたい」と思うようです。これを心理的リアクタンスといいます。このような消費者行動は、マーケティングによく活かされています。

 心理学者ロバート・チャルディーニによると、希少性に魅せられるのは、他者と競り合うときだと言われています。先程挙げた「期間限定」や「残り◯台」といった宣伝文句を見かけたときは、注意しないといけませんね。

参考文献】イラストでサクッとわかる! 認知バイアス 誰もが陥る思考の落とし穴80
             池田 まさみ/森 津太子/高比良 美詠子/宮本 康司【監修】