その後、生徒の代表から花束が贈られ、目頭を熱くしながら壇上を降りていました。教職員方々は、生徒たちが2列に並んで作った花道を通り、花束や手紙を受け取りながら退出されました。
(島)
今日は、相双地区の小学校の卒業式でした。
毎週訪問している小さな小学校の卒業式にお邪魔しました。小さい学校の良いところは、卒業生一人ひとりにゆっくりと注目できることです。
卒業生が、将来の夢を発表していました。その多く子が、異口同音に震災でいろいろな人のお世話になった分、自分も人の役に立つ人間になりたいと言っていました。
ある子は、「美味しいものを作り人を笑顔にさせるパティシエに」また、ある子は「人の命を助ける消防士に」と。
私などは「震災があったせいで」とついつい、ネガティブに捉えてしまいますが、「震災があったからこそ」気づいたことも多くあります。将来の夢を大きな声で伝える子どもたちの凛々しい姿を見て、「震災のせいで」ではなく「震災があったからこそ」を一つでも多く増やして行きたいと、あらためて強く思いました。
小学6年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
皆様の将来に幸多かれ!!
(吉)
晴天に恵まれた卒業式。前日までの寒さから打って変わって、顔に当たる風にやわらかな暖かさを感じる日になりました。
在校生の最後の練習も済み、保護者や来賓の方々も入場し、いよいよ主役の登場を待っていると、大きな拍手に包まれながら卒業生が入場してきました。堂々と歩いてくる子ども達の姿に、逞しさが感じられ、頼もしく思いました。
式 の中で一番印象に残った場面は、答辞として卒業生の代表が壇上に上がって話をしていた場面です。その中で、“生きる”という言葉が何度か使われました。そ こに込められた強く生きるということ、亡くなった級友のためにも生きるということ、被災地の希望であり生きるということなど、色々な重い思いを感じまし た。“生きる”という普段は意識しない普通のことが普通ではなく、改めて、大切なことでありその言葉の重みを感じました。生きるという人の営みにおいて意 識しない当たり前のことが、もしかしたら至上のことなのかもしれません。
そ の後の卒業生の歌声はいつもより声が小さくて、それでも必死に声を絞り出していました。いつもの声とは引き換えに、鼻をすすりうつむく姿や、ハンカチを手 に握りしめて何とか歌おうとしている姿がそこにありました。最後の退場の画面では、卒業生が出ていく扉の先に、ショベルカーと工事中の建物が見え、そこに 向って歩いて出て行く姿が、まさに子どもたちの今とこれからを映し出しているようで印象的でした。
その後、願いと想いを込めて一人一人と堅く握手をして別れました。恐らく私と会うことは最後となるでしょう。本当に、心から卒業おめでとう。これからも共に未来を切り拓いていきましょう。
(大)